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2023/08/29 15:56

今回のホイールインプレッションはJBCF実業団を1年で半年で駆け上がり、イナーメ信濃山形に電撃移籍をしたパヤオ(佐藤駿)選手に
エリートホイールDRIVE50Dをインプレッションしてもらいました!
変顔している彼ですが、根はクソほど真面目なので、きっちりインプレッションしていただきました!

以下インプレッション記事


ホイールインプレ【DRIVE 50D】
筆者プロフィール
身長:176cm
体重:65~67kg
脚力:E1~JPT程度
脚質:ルーラー気質もあるパンチャー
  シッティングダンシング共にトルクをかけて低ケイデンス(80くらい)で走るのを好むタイプ。
機材:BRIDGESTONE RP9
タイヤ:GP5000S 28C F5.8 R6.0程度で運用
普段のホイール:DT SWISS ARC1100 Dicut 50 (タイヤはVittoria corsa pro TLR 26C F5.0 R5.2程度で運用)
テスト環境:小山田周回(10km程度、30秒から2分まで、2%程度の緩斜面~最大10%の急斜面までバリエーションに富むアップダウンコース。途中凸凹悪路もあり)、イナーメ長野合宿(最大40分までのあらゆる長さの登坂あり)、荒川河川敷(ド平坦、風強い)等、トータル800km程度


■「加速性」(低速) 85点
信号スタートなどでトルクをグッとかけなくてもペダルが自然と落ちていくので脚が筋肉的なダメージを受けず、くるくる回していくうちに自然と速度に乗るような感覚がある。
ただ、トルクを瞬時にかけて加速したい場合、例えば急斜度の登坂中に低速で走行しているところからダンシングでアタック、アタックへの反応する際には、地面を蹴り出すような鋭い加速まではいかない。トルクよりはケイデンスで加速をかけると素直にグルグル回っていく。


■「加速性」(高速)80点
可もなく不可もなく、といったところ。
低速の加速より更に、トルクを掛けたときの加速感は薄まる。
やはり回していったほうが、自分が思ってる以上に脚が早く回ってしまうくらいの感覚で加速していく。
ここはペダリングの好みの問題になってくる。自分はトルク&低ケイデンス派なのでやや厳しめ。高ケイデンス派の人であれば85点はつくのではないだろうか

■「高速巡航性能」75点
43~45km/hあたりで明確に空気の壁を感じ始め、速度の維持にパワーを使っている感覚になり始める。
高速に持っていくまでは速いが、「一度速度に乗せてしまえば勝手に回る」というような感覚まではいかないため40km/h超を維持する際にはそれなりのパワーが求められ続ける印象。
また、50mmハイトで1300gフラットというリムの軽さと交換条件なのかもしれないが斜め、横風に対して一定の影響を受けるため、姿勢維持にも気をつける=そのために注意力と体力のリソースを割かなければならなくなる場面が特に荒川で巡航している際には感じられた。
やはりこの領域でロヴァールやDTswissの空力を詰めていったホイールとの違いが如実に出る。

■「登坂性能」 90点
シッティングで出力している時間が長いヒルクライムにおいてはほぼ不満を感じない。
それどころか、急斜度でも筋力を使って無理に踏み込まなければならない状況まで追い込まれることはほとんどなく、基本的に回していけるので脚を残すことができる。
脚が疲れてきた場面でも軽く回ってくれるため、自分が弱っているときの速度維持もしやすい。
一方、5%以下の緩斜面ではやはり空力の面でもう一歩、またダンシングやトルクフルなシッティングをする際にはやはりも少し強い蹴り出しが欲しいので90点とした。
■快適性能 90点
タイヤが28Cということもあるかもしれないが、長野や小山田緑地などの凸凹場面を走ったが、気になるような突き上げを感じたことはなかった。
ハンドルやサドルを伝ってくる振動で痺れる、疲れるということも無かったので振動吸収性という点ではレーシングホイールとしてかなり高いレベルにあると思うが、前述した風が吹き荒れている際のハンドルを取られる感覚だけはどうしても神経を使わざるを得ない。

■ハンドリング 70点
曲がらないというわけではないが、自分が決めたラインに一歩遅れてトレースしてくる感覚がある。そのため、「あれ、もう少し切り込まなきゃだめかな?」と更にイン側に寄ろうとすると内側にラインが寄りすぎて慌てて修正する場面が当初あった。
剛性の部分なのか、高速で倒し込んでいこうとするときはやや頼りなさを感じ、個人的にはコーナリング性能においてはややピーキーに感じた。

■コストパフォーマンス 95点
この価格でこの性能は今や類を見ないと思う。
確かにDT SWISSと比較して空力やコーナリングなど劣る部分はあるものの、三分の一近くの価格で場面によっては凌駕する性能を持っているのは恐ろしい。


■総合評価 85点
非常にコスパがよく、脚に優しい初級~中級レーサーや山岳のロングを楽しむ方にオススメしたいホイール。
シッティングで回していくとぐんぐん脚がブン回っていくような気持ちよさを持っており、「もっとトルクを掛けて踏め」とホイールから要求されることもない。
かなりレベルの高いレース(JBCFのE1クラスタやニセコ、沖縄のトップ争い等)でもなければホビーレースでも性能の不満を感じることは無いだろうし、寧ろ苦しい状況になればなるほど、脚への負担のなさが武器となって生きてくるハズ。(実際、合宿後半の脚が筋疲労でいっぱいいっぱいの場面において、高ケイデンスで回すことでカバー、乗り切ることができた)
カーボン柄の浮き出た見た目も美しく、きっと多くのサイクリストの期待に応え、欲求を満たしてくれるホイールである。

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